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保存料と日持向上剤の違い

保存料とは

食品衛生法により使用が認められており、使用時には原材料表示に「保存料(物質名)」の標記が必要となる。
安息香酸、ソルビン酸、ポリリジン、ナイシン等が指定添加物として存在するが、近年はそのイメージから消費者に忌避される傾向にある。
一般的に添加量が少量で幅広い菌に効果を発揮するため、使用基準が設定されているものが多い。

日持ち向上剤とは

日持ち向上剤(日持向上剤)とは総称であり、保存料のように使用基準や表示上のルールは設定されていない。
保存料ほど効果が無いため、一般的に添加量が多くなり、味に影響がでることもある。
原材料表示には「pH調整剤」「酸味料」「調味料」等のように記載される。
実際には酢酸ナトリウムを主剤とし、有機酸等でpH調整する製剤が多い。

その他の日持ち向上に役立つ物質

チアミンラウリル硫酸塩

ビタミンの一種。
対象菌:酵母類
表示例:「ビタミンB1
使われている食品:醤油、梅干し、キムチ 等
長所:少量で効果を発揮。
短所:色と匂いが付与される。デンプン、タンパク質に吸着し効果が落ちることがある。

グリセリン脂肪酸エステル

乳化剤の一種。
対象菌:耐熱性菌
表示例:「乳化剤」
使われている食品:缶飲料 等
長所:少量で効果を発揮。
短所:苦味がある。デンプン、タンパク質に吸着し効果が落ちることがある。
《出典》
Inhibitory Activity of Organic Acids on Food Spoilage Bacteria/Yasushi Yamamoto

 
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